不要不急ってなんなのさ -ゲーセンは不要不急?-

山田哲子

「どっからどこまでが不要不急なの?」
そんな言葉が飛び交う昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。
ニュース等でもやってますよね。

買い物は 要
通勤も 要
飲み会は 不要

とか。

街角インタビューとかで「あなたの不要不急はどこまで?」とかやってますけど、
面白いもので、人によって全然線引きが違いますよね。
買い物とかは「要」に分類される方多いんですけど、
習い事とかは「要」だったり「不要」だったり。

習い事を「要」としているご婦人の言い分は
「行く事でスキルアップに繋がってるし、気分転換になるから。自分にとってはすごく大事なものなんです」とのこと。

ご婦人にとっては、その習い事は「要」だったのだろうと思うのですが、
他の方から見たら「いや、習い事行かなくても死にゃしないんだから、不要だろ!」となることも往々にしてあるわけで、
「習い事に行くなんて不謹慎だ!ルールを守れ!不要不急の外出をするな!」
となるわけです。

だからってご婦人を擁護するつもりも、習い事は不要だろと主張する方を非難する気もないんですが、

それって本当に他人が決めていい事なのでしょうか?

極端な話、ご婦人が過酷な状況におかれてて、
その習い事が唯一の楽しみ・希望みたいな位置にあったら、
それって不要不急なんでしょうか?

「習い事なんて不謹慎だ!不要不急じゃないんだから出るな!」
と言われて、ご婦人が習い事を自粛した挙句、精神を病んで、
高層ビルからさようなら~とかしたら責任とれるんでしょうか。

ひどく極端な話をしているのはわかっていますし、色々ご意見あると思うんですが、
これは一例でして、そもそも環境も見え方も何もかも違うのに、
他人が他人に「不要不急」と決めることができるんでしょうか。

とはいえ、じゃあ

「俺にとって飲み会は不要不急ではなく要なのだ!癒しだ!なのでバンバンいくぞ~!ウェ~イ!」

というのを推奨しているわけではありません。

上手く伝わるかわからないのですが、
それを他人が「不要不急だからやめろ!」というのが、
なんだか、もやっとするなぁ~と思っちゃうんですよね。私だけなんですかね。。。
不要不急かどうかなんて他人にはわからないじゃないですか。

私もホームステイアキラも、諸事情あって、かれこれもう1年くらいゲーセンに
行けておりません。大好きな旅行も行けておりません。

不要不急の外出は控えろ!との国からのお達しにより、
そういう方は私達以外にもたくさんいると思います。

ゲーセンなんか、不要不急の外出のやり玉に真っ先に上げられて、
挙句、飲食のように保障はしないよ!という世知辛い状況で、本当に辛い。。。
行くこともできないので寄付や告知等で支援するしかできず。。。それも悲しい。
さらに支援だけでは立ち行かなくなり、
ただでさえ家庭用の普及で厳しかったゲーセンは次々に閉店が相次いでいると聞きます。

私が初めて通ったゲーセンSPOT21も閉店してしまい、
最後に1度でも顔を出したかったのですが、
それも叶わず終わりました。

ミカドのVFGPの配信を見ては「いいなぁ、ゲーセン行きたいな」と思いを馳せ、
このコロナ禍の現状で全体のVF熱が落ちたら嫌だ~と、オンラインでバーチャ配信をHSAに頑張ってもらったり、イベント実施するような生活を送っております。

それでも、なんとなく耐えられてると思っていました。

今までゲーセンに行くのは「なんとなく」であり、
バーチャモチベが高かったわけでもないので、
なんとなくゲーセンいって、ちょろっとバーチャして、別のゲームしたり。
そんな感じだったので。

しかし、こないだ、近所のイトーヨーカドーに買い物に行った時の事です。
5Fくらいに用事があって、買い物が済んだのでエスカレーターで降りてたんです。
降りた先のフロアに、小さなゲームセンターがありました。

ゲーセンといえるような代物じゃなかったかもしれません。

ラインナップは、

ムシキングとか、プリキュアとかアイカツとかみたいな幼児・児童対象のカードゲームみたいな筐体、
お菓子や人形のUFOキャッチャー
体感型のマリオカート
電車でGO!

ああ、デパートとかでよく見る、お母さんが子供と遊べる系のゲームセンターだ。

それが目に入った時に、私、死ぬほどときめいたんです。

「わあ!ゲーセン行きたい!!遊びたい!!」

って。

エスカレーターで下ったのに、また上って、そのガランとしたゲーセンを一周しました。
誰もいなくて。ゲーム筐体から流れる音が混ざり合うあの空間。
ああ、ゲーセンだな~って。
もう少し時間に余裕があれば、やったことのない電車でGOに100円突っ込んで
意味もなく遊んで「あはは」とか言いながら帰ったことでしょう。

この、ヨーカドーゲーセンにときめいた話をホームステイアキラにもしたんです。

「わかるよ~俺も意味もなくゲーセン行きたいもん」

そうなんです、意味もなく目的もなく、ゲーセン行きたいなと思ったんです。

VFやるぞ~!だけじゃなくて、STGやるか~。でもいいし。
なんだこのゲーム、見たことないな、やってみるか。とかもいいし。
友達とやったことない格ゲー「これやろうぜ!」とかもいい。
暇すぎるからメダルゲームやろ、とかもいいし。
このスロット好きだったな、暇だし打つか。でもいいし。
このフィギュア欲しい!UFOキャッチャーやろ!でもいい。

そういう一見無駄に思えたような時間が、
私やホームステイアキラという、ゲーセンで人生の大半を育ってきてしまった人種には
とても尊く、大切な時間だったということに気づけたんです。

「会えないと、大切さがわかる」ってよく言いますが、本当にそうなんですね。
自分達で思ったよりも、ずっと、ずっと、ゲーセンに恋焦がれていたようです。

先日Twitterで
【カフェでお茶する500円とか、ちょっといいランチ1000円やめたらお金溜まるよ!節約!
っていうけど、それはわかってるけどそういう時間が意外と大切なんだよね】
みたいなの見かけました。

私達にとってのゲーセンもきっとそうなんだなと。

今は、バーチャをアーケードでしたい!という気持ちはもちろん、
その合間に、ちょっとやったことないSTGをホームステイアキラに教えてもらったり、
ギャルズパニックに50円入れてみたり、スパイクアウトしてみたり、
ホットギミックに50円入れて即死したいな~ってしみじみ思っています。
スロットもいいな!本物は打たないけどゲーセンのは結構好きなんです!

とゲーセンに思いを馳せつつ、誰もが気兼ねなくどこにでも行ける日常が、1日でも早く戻ってくることを願っております。

「ゲーセンは不要不急」
と散々言われますが

私にとっては「要」だったみたいです。というお話でした。

あーゲーセン行きたい!

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