18時-。
ゲーセンごぼセク（ごぼうセクスィ）の照明が薄暗くなり、筐体の明かりが際立つ。
「大会でもやるのかな？」
クラスメイト（きたろう）はきょきょろあたりを見回す。
「ほい、それじゃあ配るぞー！」
店長らしき男（daitaiyou1）が手に持った袋から、何かを客に渡している。
「ほい、お前らも。ルールはまあ、やりゃあだいたいわかるよ。」
店長らしき男（daitaiyou1）は僕（勇次）らにも袋から出した何かを渡した。
これは・・・コイン？メダル？
ゲーセンにあるメダルゲームのコインに、様々な色がついているようだ。
赤・緑・黄色・・・。それが全部で20枚くらいある。
イベントで使うのかな？
「ねえねえ、貰った？」
クラスの女子（星龍）が声を掛けてきた。
「そうそう、それそれ。それを使ってBETして勝負するんだよ～！」
なるほど、メダルゲームと対戦格ゲーが融合したイベントか。面白そうだ。
「ほな、お相手しましょか？」
和服の美女（Snow合気柔術）が声をかけてきた。
「やりますやります！」
クラスメイト（きたろう）が食いついた。
前から和服の美女（Snow合気柔術）が素敵だ素敵だっていってたもんな・・・。
僕（勇次）はとりあえずルール把握も兼ねて見守ることにした。
1戦目。きたろうの勝ち。
「あら、負けてしもたわ。ほい。」
和服の美女（Snow合気柔術）が緑のコインをきたろうに渡す。
「毎度毎度～！」
クラスメイト（きたろう）が嬉しそうに和服の美女（Snow合気柔術）からコインを受け取ったその時だった。
「ほな、こっちも。」
和服の美女（Snow合気柔術）がおもむろに足袋を脱ぎだした。
「え？！どういうことですか？」
焦る僕（勇次）ら。
そんな僕（勇次）らをみて、和服の美女（Snow合気柔術）はくすくす笑った。
「ホンマになんも知らんのやね。負けたら女性側はコインと1枚脱ぐんやで。」
まさかの脱衣麻雀+メダル+格ゲーの融合イベント。
そんなことあるのか？！これは現実なのだろうか。
「まあ、だんだんレートも上がっていきはりますから、気合入れて頑張りや。」
このコインは色によって価値が違うようで、回数をこなすにつれて高価値のコインをベットして戦わなければいけないらしい。
とりあえず緑コインを増やすことに成功したクラスメイト（きたろう）、脱衣というワードに俄然気合が入ったようで、
「次！お願いします！」
と和服の美女（Snow合気柔術）に再戦を申し出た。
「もちろん、行きますえ。」
和服の美女（Snow合気柔術）はにっこりと穏やかにほほ笑んだ。
・・・1時間後。
2戦目も勝利したクラスメイト（きたろう）は、和服の美女（Snow合気柔術）の羽織を脱がすことに成功し、黄色いコインを獲得したものの、その後、カスピ海の双星（Hayassy/バッシー）を軽やかに操る和服の美女（Snow合気柔術）に完全に翻弄され、手持ちのコインはすっからかんになってしまった。
「まだまだやなあ。」
和服の美女（Snow合気柔術）がｹﾀｹﾀ笑いながら、羽織に袖を通す。
「出直しておくれやす、まあ、再戦でもかまへんけど。」
再戦の言葉にクラスメイト（きたろう）が食いつく。
「再戦でも勝てば脱衣はありですよね！？」
そこかよ・・・
「もちろん。」
和服の美女（Snow合気柔術）が頷く。
「やります！」
「ほら、店長（daitaiyou1）にコインのおかわり、もらってき。」
和服の美女（Snow合気柔術）がカウンターを指さす。
カウンターまで一目散に走るクラスメイト（きたろう）。
ふと周囲を見回すと、対戦台は満員。脱衣するセクシーな女性（あゆみ～る）、コインをかっぱがれてる男性（マルーン）。
中には泣いてる人（お隣）もいるじゃないか・・・。
泣くなよ・・・。
この空間、カオスすぎんだろ・・・。
まあでも面白いシステムだな。
僕（勇次）も誰かと対戦してみよう。と思ったその時。
「にゃー！」
ジョー（ジョー猫）が僕（勇次）の足元にすり寄った。
「ジョーが、あなたがいいっていうから来たわ。やる？」
金髪の女性（LEINAman）がニコニコしながらやってきた。
金髪の女性（LEINAman）、めちゃくちゃ薄着なんだけど、大丈夫なんだろうか・・・。
でもまあ、やってくれるってんなら、受けてたつまで。
「もちろん！よろしくお願いします！」
